メキシコの山の上で作業をするために数週間、行っていたことがある。泊まるのは小屋に毛が生えたようなところ。正確には小屋よりも程度が悪く、あばら家というのが正しいのだけどね。で、食事は村の人達から芋をもらって煮る。塩を入れて食べる。それだけだ。ま、そういう状態は予想されていたので、ビタミンなどの栄養錠剤は持参しているので体に影響はない。
だけど数週間続くとさすがにヘキエキしてくる。べつに米が食べたいとか味噌汁とか、そういうのじゃなくて、みずみずしい野菜とかだね。小松菜とかシャキシャキ食べたくなってしまうのであるのでした。
でもそういう作業期間が終わって帰国の途につく。空港のある都市のホテルに泊まるのだが、ま、山で苦労したぶん、ちょっと豪勢なホテルに泊まるよう予約してあった。日本でだったらとっても泊まれないようなところだ。部屋に案内され、そして花と山盛りの果物がサービスされる。この果物がありがたかったね。十数日ぶりに芋以外の湿ったモノ。それも瑞々しい果物がたくさんだよ。堪能しましたよ、十分に。ああ、そのときほど、このホテルの果物サービス、うれしく思ったことはないよねえ。